=ピュア=


 爛れた。
 そう表現するほど恋愛なんてものをしてきたのだろうか。
 そもそも恋愛って何?とか考え出すと夜も眠れなくて気を紛らわそうと外に出て気が
 ついたら財布がすっからかんって恋愛マジック?
 恋は魔法なんて言っちゃったりする?


 また稼がなきゃなって呟いてみるけどまじめに働く気なんてないし(そんなこと口に
 出そうもんなら神楽と新八がタッグ組んで俺の上でマイムマイム軽やかに刻んでくれ
 ちゃったりするかもしんない)、曖昧な考えみたいに言ってみたけど実際のところし
 ようと思うことは決まってた。



 身売り。



 ドナドナじゃないかんね。
 もっと生々しくてグロテスクなの。
 要は人体との接触から生まれる金銭をすくい上げるお仕事。
 社員どもには絶対明かさないけど目下これが確実に生きる方法だろうね。

 
 自分で言っちゃうのもどうだかしんないけど荒んだ時代生きてきたから身体の一個や
 二個どう使おうがそう簡単にがたは来ない。
 乱交パーティーみたいなことやってたんだし、平気だ。


 そう思ってたはずなのに。
 ある日ぷつんと収入源が途絶えた。
 黒服の怖いお兄さんたちに見つかったのだ。
 何が悲しくて顔なじみの副隊長さんと隊長さんのダブルセットに出会わなきゃいけな
 いってんだ。
 売春がどうの摘発がなんちゃら叫んで俺に更生を求める姿なんてまさにバカ。
 何もしてないって言っても信じちゃくれない、酷いおまわりさんたち。
 なのに頷いちゃって守ってんだからそうとうあの言葉が聞いたとしか思えない。


 侍らしさ。
 あの子が目指す侍がどんな尊いもんか知らないけど少しでも俺に幻影見たいのを抱い
 てんだったら素直に言って欲しい。
 叶えて見せるから。


 結局何が言いたいのかと言うと、今俺は淡い恋をしている。






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 攘夷時代の性生活が荒れていれば荒れているほど銀さんに萌えます。
 貞操観念よあってなきものであれ。 


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